Thursday, April 30, 2015

オフィスのノイズ問題

Steelcase360 68号 では「職場のノイズ問題」というタイトルで、ノイズがいかに人に悪影響を与えるかを解説しています。



高血圧、睡眠障害、心血管疾患、認知障害、イライラなどに共通するものは何だと思いますか?
これらの健康障害のすべてに共通するものは私たちの周りにある「ノイズ=雑音、騒音」です。
聴力損失や耳鳴りのような不快感だけが障害ではありません。





オフィスでのイライラさせられるノイズには様々なものがあり、空調、着信音、外の交通音、精巧でないサウンドマスキングシステムなどが挙げられますが、最 も気が散る音は人の会話だと多くの研究調査が示しています。
人間は人の会話に対して約1.6の周波数帯域を持っていて、もし、誰かの会話が聞こえてきたら、聞こうという意志が働かなくても、1.6 の周波数の内の1.0 を使ってしまうことになります。
これには耳にフタをするわけにはいかないのです。
つまり、残りの0.6 だけで自分の内なる声を聞くことになるのです。




混雑した高速道路付近=85db。
オープンレイアウトのオフィス=60~65db。
冷蔵庫の音=40db。
ドイツではドイツエンジニア協会が仕事タイプに よるノイズ基準を設けています。
オフィスでの単純なプロセスワークには70db、知的作業には55dbという基準を設定しています。




約1 メーター離れて1 対1 の会話する際に人が普通に話す音声のノイズレベルは約60 デシベルです。
例えば、まわりで人が話していると音声が邪魔され、すべての言葉を聞き取ることが不可能になります。
それにも関わらず、話していることが理 解できるのは人間に備わった大脳皮質の機能によるものです。
しかし、それは活発なプロセスでもあるため、長時間にわたり慢性的にノイズにさらされることでこの効果は期待できないばかりか、その機能にまで悪影響を及ぼすことになります。



 音響対策が悪い環境で人は無関係な他者の話を聞かないように努力するのと同じぐらい、今話している人の話を聞こうとすることで容易にストレスにさらされて しまうということです。
つまり、すべての面でマイナスに働くということになります。
これを解決するには、作業内容やスペースを使用するユーザーにあわせて 音響を考慮することです。
ワーク環境はただ単に外観だけではなく、人間のあらゆる感覚、特に聴覚に配慮することが重要です。



ワークプレイスのノイズ問題は簡単ではありません。
音は水のように最も狭い隙間にも入り込むため4 つの壁とドアがあればそれでよいという具合にはいかないのです。
どんな環境でも音は遮断するか、吸収するか、音の元を覆うかという方法で対処することになります。




詳しくは、Steelcase360 68号 では「職場のノイズ問題」をご確認ください。

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