Thursday, March 26, 2015

Zinta

今回より数回に分けてイタリアの家具ブランド arper (アルペール)の商品をご紹介したいと思います。








Zintaは”ラウンジ”、”ウェイティング”、”イーティング”の3タイプから成るモジュラーソファ。
直線タイプ、90度連結タイプ、135度連結タイプがあり、組み合わせによりさまざまな表情が生まれます。





座面に厚いクッションがついた”ラウンジ”。
背もたれ部分のクッションのありなしが選択でき、アームレストのオプションもあります。
オフィスでのリラックスや、エントランスなどに置きたいソファです。







座面に薄いクッションがついた”ウェイティング”。
同じく背もたれ部分のクッションのありなしが選択でき、背もたれ部分のクッションも薄いものとなります。
よりシャープさが際立つデザインです。







座面に薄いクッションがあり背もたれがラミネートの”イーティング”。
こちらは背もたれ部分はラミネートのみ、135度連結タイプはありません。
機能的に制限した分、 ランチスペースなどで使いやすいデザインです。



designer :  Lievore Altherr Molina

Thursday, March 19, 2015

職場でのウェルビーイング 後編 【オフィスデザイン】

前回の記事”職場でのウェルビーイング 前編”に引き続き、後編をお送りします。




ウェルビーングを育成するためには、社員がチョイスできる多種多様なセッティングを与えることが必要です。
今までのワークプレイスは効率重視に設計され、すべての人にあう「フリーサイズ」が適用されていました。
しかし、この環境は社員がその働き方にあわせて適切なセッティングをチョイスするというものではありません。
社員は選択肢を与えられて初めて、自由裁量権を持ち、ストレスなく、仕事に集中できるようになります。


ひとつのタイプのスペースだけではこれを達成することはできません。
下記のタイプのスペースをバランスよく配置していきましょう。




【プロジェクトスタジオ】
アナログ、デジタル両方でのコラボレーションやコンテンツ共有、アイディアの創造などを行うためのプロジェクトチームや少人数のグループをサポートする没入型共有スペース。




【カフェ】
インフォーマルでソーシャルなセッティングは人を繋ぎ、人間同士の信頼を築きます。人がソーシャルに交流し、モバイルワーカーが帰属意識を感じ、健全な人間関係が育ち、遠隔にいるワーカーとの距離の差も感じないで仕事ができる環境を提供します。




【ノマディックキャンプ】
モバイルワーカーが立ち寄って、集中して仕事をしたり、コラボレーションするために多様なセッティングを配したエリア。
モバイルワーカーや遠隔にいるワーカーのために”立つ””座る”など姿勢の自由や”人との交流””自分だけの集中”などを考慮したソリューションで、会社というコミュニティへの帰属意識や社員が企業のブランドや文化につながる「場」を提供しています。共有スペースは温かく人を迎え入れる雰囲気を醸し出し、自由に什器を選び、自分なりにレイアウトでき、一時的にスペースを所有している感覚を与えます。




【プライベートオフィス】
ユーザーの個性や専門性を表現できる個人用プライベートスペース。
ユーザーのニーズに合わせて仕事を視覚化したり、仕事に集中できるようにベストな方法でスペースを自由に創ることができます。




【パティオ】
魅力的な景観や自然へのアクセス、高さや交流の度合いが考慮されたセッティング。
ユーザーが仕事内容に応じて場をチョイスできるようにすることで、スペース中を動きながら仕事ができます。
多様なセッティングは集中ワークからコラボレーションまで1日に必要なワーカーのニーズを的確にサポートします。


【リトリート】
人の側で一人で仕事をしたり、周りがざわざわした中でカジュアルに対話ができるインフォーマルなスペース。
外の景観やアートなどがかかっていることなどが望ましいです。




【イノベーションスウィート】
アイディアを微調整したり、創造力を引き起こしたり、物事を客観的、論理的に考える批判的思考方法を活性化したりなど、革新的なイノベーションプロセスを実践できるスペース。
企業内でのイノベーション文化の構築をシンボル的に可視化しています。




【アンクレイブ】
集中し、小休止し、エネルギーを回復できる小規模なプライベートスペース。



【居住者地区】
ツールが装備され、ユーザー自らがコントロールできる個人用のスペース。
ユーザーはデスク周りをパーソナル化でき、スペースを快適に調整できます。
全体のゾーンは集中ワークからコラボレーション、タッチダウンの作業までユーザーの様々なニーズをサポートし、ワーカー自身が生産的に仕事をこなせる「場」をチョイスすることができます。



いかがだったでしょうか?
この記事の詳細はSteelcase360の67号に掲載されています。



Thursday, March 12, 2015

職場でのウェルビーイング 前編 【オフィスデザイン】

ウェルビーイング(Well-being)という言葉をご存知でしょうか?

健康で安心なこと、満足できる生活状態、福祉(welfare)、福利、幸福
(英語辞書サイト アルクより)

ここ数年オフィスデザインにウェルビーイングを取り入れることが課題となっています。




ウェルビーングとは今日のビジネスでの競争優位の源泉ともいえます。
それを達成するにはワーカーは心身共に健康であり、生産的で前向きな行動を起こすような感情能力が育つ環境の中で自分自身が成長しつづけることが要求されます。
仕事でのウェルビーングのために必要なものを適切に提供することによって、社員が仕事に深く従事できる「最高の場」を創造することができます。

Steelcase360の67号では”職場でのウェルビーイング”として、オフィスのデザインをする上での考慮する点を挙げています。


1 楽観性:創造性とイノベーションを助長する
2 マインドフルネス:完全に集中し、「今」に全力を傾ける
3 本物:自分らしくある
4 帰属意識:他の人とつながる
5 意義:明確な目的を持つ
6 活力:立ち上がって動く



【楽観性】
新しいことを試したり、想像力や創造性を刺激し、能力を最大限に引き出せるように個人やチームで容易に移動、変更できるスペースを提供する。





【マインドフルネス】
個人での集中ワーク、1 対1 での作業、コラボレーションやチーム作業などに対応する多種多様なセッティングを提供し、邪魔を最小限にし、ワーカーが仕事に集中できる環境を創造する。





【本物】
個人やチームがそれぞれのワークスタイルに最適な環境を自分たちで選べるようにして、スペースを通して社員の個性を表現する。また、社員がデスク上、コンピュータ上、タブレットやスマホ上でパーソナルなアイテムを表示できること。





【帰属意識】
個人的、そして専門分野での繋がりを促進するようなスペースを提供する。相互に繋がるスペースとは直感的に使用でき、同じ場所にいても、分散していてもすべての人が平等に繋がるスペースです。また、繋がることを強化するためにメディアウォールのような埋め込み式のツールも活用し、スペースに配置する。





【意義】
リアル、バーチャル両方でコラボレーションができるような「場のパレット」や「存在のパレット」を考慮し、分散しているワーカーも含むすべての人が恊働できるスペースを創造する。また、楽しく人が相互に交流できることを重視し、その行動を助長する企業姿勢がわかるソーシャルなスペースも組み込む。





【活力】
動きを助長するスペース、「座る」、「立つ」、「腰掛ける」、「ゆったりもたれかかる」などの姿勢の選択肢やスペース中を歩きまわることを推奨するようなインドア、アウトドアでの多種多様なスペースを配置すること。身体を動かすことで心身共にエネルギッシュになり、脳や感覚を刺激し、覚醒状態を改善し、より集中できるようになる。




次回は具体的なレイアウトを交えてご紹介します。

Thursday, March 05, 2015

誰にでも座りやすい椅子

「誰にでも座りやすい椅子」というのは老若男女・人種を問わず働く人がいるオフィスでは課題の一つだと思います。

解決法の1つは椅子を正しく調整することです。
詳しくは「座りにくい椅子」「オフィスチェアの調整方法 前編後編」の記事をご確認ください。





しかしフリーアドレスのオフィスなどでは毎日調整するのは面倒でしょうし、PCだけでなくタブレットやスマートフォンを使う人、集中作業をするときには正しい姿勢を取りたくない人もいるでしょう。


Steelcaseが11か国2000人以上に調査したところ、新たなテクノロジーの登場は新たな行動を伴い、結果として9つの座位姿勢を生み出したことがわかりました。しかし、それらの姿勢は従来のチェアでは適切にサポートされていないことが分かりました。




テクノロジーは生産性を向上させる一方で、身体の痛みを生み出し、結果として人々は集中力を欠き、その創造性をも阻害されているのです。


Gestureはまるで人体が動くように、身体にシンクロするインターフェイスとしてデザインされ、調節も直感的で驚くほどシンプルであるように設計されました。



Gestureはユーザーの嗜好や体格、サイズを考慮して設計されています。
身体のサイズの大小に関わらず、Gestureはたったひとつのソリューションですべてのユーザーに対応できる快適性を実現しました。


実物をご覧になりたい企業担当者様や設計事務所の方は、こちらからお問い合わせください。

Tuesday, March 03, 2015

協働スペースと個人スペースについて 【オフィストレンド】

ダイヤモンド社の発行している Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー)の2015年3月号が「オフィスの生産性」を特集しています。








その記事のうち、スチールケースの提供記事である

協働スペースと個人スペースの絶妙なバランスとは
行きすぎた職場オープン化への警告

が、無料会員登録によりWEB上で読めるようになっています。


この数十年、オフィス改革のブームは、協働スペースの拡大と個人スペースの確保を、行ったり来たりしている。コラボレーションがますます重要な時代となり、オープン・スペースへの要望は高まるが、1人ひとりが独自に考える時間がないとコラボレーションは進まない。またどこでもだれとでもつながるネット環境の発達が、人々から1人で思考する時間を奪ってしまった。では、協働スペースと個人スペースの最適なバランスとは何か。世界的オフィス家具メーカーの研究者らが14カ国での調査結果を基に提言する。

として、国ごとのアンケートや文化的背景を元にしたオフィスについての調査が掲載されています。

最終的に筆者は
プライバシーを改善することで、コラボレーションを強化し、豊かなものにできるのだ。
として具体的な提案をしています。



また、 ”オフィスの生産性”の関連記事として数多くのオフィスを手掛ける建築設計事務所ゲンスラーによる記事もWEBに掲載されています。

職場環境を選べることが従業員の幸福度と成果につながる

こちらはオープンスペースや集中ブースなど選択肢がある方が、満足度が高いことをアンケートにより証明しています。
そして、技術系の労働者の方がオープンスペースで集中する能力が高い、というのも興味深い部分でした。


他の記事もとても興味深いタイトルが並んでいますので、実際の雑誌が手元に届いたときにまたご紹介したいと思います。


Harvard Business Review 2015年3月号 特集:オフィスの生産性 目次

協働スペースと個人スペースの絶妙なバランスとは

職場環境を選べることが従業員の幸福度と成果につながる